2015/10/03(土) イベントレポート
よみうり文化センター 京都・伊丹・神戸校にて、 Team HOPE講座が開催されました
~ペットの予防医療と基礎栄養学講座を実施~
Team HOPE関西では、2015年10月に、大阪よみうり文化センター主催「Team HOPE講座~ペットの予防医療」を開催いたしました。
今回のTeam HOPE講座は、関西地区初のペットオーナーさま向けのセミナーシリーズで、Team HOPE関西の先生方より、犬と猫のよくある病気と最新の治療法、およびペットの予防医療の大切さをご紹介いただきました。また、Team HOPEを設立当初より支援いただいているロイヤルカナン ジャポンさまを特別講師に迎え、動物の基礎栄養学講座も行っていただきました。
セミナーの後は、事前に参加者の皆さまに愛犬・愛猫の健康状態をご記入いただいた「Team HOPEウェルネスチェック」をもとに、個別の健康相談を行い、盛況に終了しました。
10月3日(土)よみうり京都文化センター
講師:森尚志先生(Team HOPE京都賛同病院会員/ダクタリ動物病院京都医療センター院長)
特別講師:堀部晃弘さま(ロイヤルカナン ジャポン)
森先生には、ペットの予防医療をテーマにご講演いただきました。森先生は「ペットの予防には”ワクチン””健康診断””家庭におけるストレス管理としつけ””食事”の4つの分野でのケアが必要で、ペットオーナーさまと獣医師がそれぞれの立場で、ワンちゃん・ネコちゃんの健康を見守り続けていくことに尽きる」とお話されました。「ぜひ動物病院に行ったら、先生方に遠慮することなく、どんなことでも相談してみてください。飼い主様の気づきや悩みが、病気の芽を摘むヒントになるのです」(森先生)
続いて、堀部さまには「飼い主さまに、もっと知って欲しい ワンちゃん・ネコちゃんのこと~基礎栄養学講座」と題してご講演をいただきました。食事が犬と猫の健康を支えていることをわかりやすく解説。動物にとって必要な栄養素とそのバランスとはどういうものか、そして、フードの与え方と選び方について、笑いを交えながら楽しくご紹介いただきました。
参加者の中には、一度、森先生にお会いしてみたかったという方もいらっしゃるなど、会場は終始和気あいあいとしたムードに包まれていました。
10月10日(土)よみうり伊丹文化センター
講師:有里正夫先生(Team HOPE関西地区委員長/兵庫ペット医療センター院長)
特別講師:河井勇太さま(ロイヤルカナン ジャポン)
兵庫県1日目の本講座では、Team HOPE関西地区委員長の有里先生から、まず「今日から始める予防医療」として、参加者全員に「Team HOPEウェルネスチェックシート」と携帯用尿検査キットが手渡されました。「特にネコちゃんは、なかなか動物病院に連れて行けないと思います。しかし、尿検査だけでも我々獣医師にはいろいろなことがわかります。このチェックシートと検査キットを持って、ぜひかかりつけの動物病院に行ってください」と呼びかけられました。
有里先生には、犬と猫に増えている代表的な病気とその前症状、そして最新の治療法を解説していただきました。また、有里先生の実体験をもとに、健康診断によって早期発見できた事例をご紹介され、参加者の皆さまは熱心に聞き入っていらっしゃいました。
その後は、ロイヤルカナン ジャポンの河井さまより、「動物の基礎栄養学」についてご講演いただきました。河井さまは、犬と猫と人では栄養素の種類は同じでも動物によって必要量が異なる点をわかりやすく解説。最近増えているペットの肥満も、ペットオーナーさまが考えている以上にフードを与えすぎていることが原因となっている可能性があると呼びかけ、もともとのその子の体型に合った量をできるだけ早く見つけてあげることが、健康を保つことにつながる点を強調されました。
10月11日(日)よみうり神戸文化センター
講師:有里正夫先生(Team HOPE関西地区委員長/兵庫ペット医療センター院長)
特別講師:原田洋志さま(ロイヤルカナン ジャポン)
兵庫県2日目の本講座でも、有里先生より、まずは「今日から始める予防医療」をテーマに「Team HOPEウェルネスチェックシート」と尿検査キットの使い方を紹介。講義の中でも健康診断の事例紹介は、特に熱弁が振るわれました。
続いてロイヤルカナン ジャポンの原田さまの「動物の基礎栄養学」講座では、犬と猫が健康にいるためには、「いつもの状態」を知ることが重要であるとし、健康診断はその子の体調のベストな状態を見つけることができる大切な予防習慣であると解説。また、予防医療の一つである食事についても、さまざまな栄養素がどのように動物たちの健康を維持しているのかをわかりやすくご説明いただきました。原田さまによると、犬と猫の食事では、栄養のバランスと嗜好性に配慮する必要があるそうで、「私たち人間と同様、犬と猫の体も食べたもので作られています。その子が必要な栄養素を毎日きちんと摂るためには、まずは食べてくれることが必要です。ですから嗜好性はとても重要なのです」(原田さま)
会場からの質問も多かった「食べない子」へのケアでは、「匂い・食感・与え方」を工夫してみることをアドバイス。フードをひと肌に温めたり、お湯を加えて食感を変えてみたり、また食器も重要な食べたくなるポイントとなるそうで、実は器の匂いがほとんどない陶器がお勧めとのことでした。
3つの会場で、ペットの予防医療の大切さを発信
参加者の方々からは、
●「他のペットオーナーの相談を聞けたことで、気づきがあった」
●「先生が親身になって話を聞いてくれたので、今度は自分の動物病院でもいろいろ相談してみようと思った」
●「健康診断はまだ必要ないと思っていたが、今日のお話を聞いて、早速かかりつけの先生にお願いしようと思った」
●「いろいろな病気のことを聞けてとても勉強になりました。病気にさせないためにも、健康診断を習慣化したい」
●「フードの大切さを改めて感じました。自分で勝手に選ばずに、先生と相談しながら、この子に合ったフードを見つけてあげたい」
など、さまざまなうれしいコメントも多数いただきました。
今回の関西地区でのイベントでは、3カ所の会場を通してご参加いただいたペットオーナーの皆さまの真剣な姿が印象的でした。ご自身のペットに対する愛情を強く感じ、先生方も皆さまの意識の高さに驚かれておりました。講座にご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
Team HOPEは、これからも全国で力を合わせ、ペットの健康管理と予防医療を通じて、ペットにやさしい社会の実現に向け、予防医療の大切さを発信してまいります。